「複数の人との名刺の交換がスムーズにいかない」
「新入社員に、名刺の基本マナーとして何を指導をしたらよい?」
「名刺が手元にない時はどうする?」
こういったお声に おこたえします。
【本記事の内容】
【名刺の基本マナー】第一印象がグッと良くなる名刺の受け渡し5つのポイント
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化したコンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20ほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
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社会人になってまだ間もない人や、これまで名刺をあまり使わなかった職種の人などが、いざ 名刺を扱う状況になると、緊張して焦った振舞いになってしまったり、ドキドキするものですよね。 特に、日本では、名刺交換は 初対面の人と出会った最初の瞬間に行いますから、第一印象にも影響してきます。日本は、世界で最も名刺を使う国だとよく言われますが、海外では、名刺が持つ意味や 名刺の受け渡しのマナーも異なりますので、海外での名刺交換については、また別の機会に書きたいと思います。
今回は、まず、押さえておきたい日本のビジネスマナーとしての名刺交換の基本をご紹介したいと思います。これまで、名刺交換をしてきたけれど、これで合っているのか、どこか不安だった方も、これで、自信を持って振る舞え、第一印象にプラスになりますよ。
名刺には、氏名、社名・部署・役職、連絡先などの情報が記されています。内容は、とても大切な個人情報でもあり、デザイン・紙質など、その人に独自の一枚です。そのため、名刺は「相手の分身」「自分の分身」として、丁寧に扱うことが基本です。
名刺の受け渡しは、座って行うものではありません。応接室や会議室などで、それまで座っていたとしても、名刺交換を行う際は、必ず立つようにしましょう。
相手が名刺を下さる場面で、こちら側は自分の名刺が無いなどで、お渡ししない時は、両手で相手の名刺を受け取り、その際「頂戴します。」と言います。また、それだけでは、自分の名前が相手に伝わりませんので、「私、〇社の〇〇と申します。」と口頭で伝えましょう。
どこで名刺の受け渡しをする?
名刺の受け渡しをする際は、相手と自分の間に、物がない状態で行います。つまり、机を挟んだ会議室でしたら、机の横まで移動して、名刺交換をするのが基本です。 ただし、部屋がせまく、動きづらい場合など、相手が机の上での名刺交換をなさろうとすることもあります。そのような時は、柔軟に対応して、もちろん問題ありません。
相手が複数いらっしゃる時には、どんな順番で誰から渡せばよいでしょうか? 一番、近くにいる “近い順” ではなく、そのグループのなかで、一番役職の高い人に対して、最初に名刺をお渡し、その後も、相手グループの上位順にお渡しすることが基本です。 「え? どの人が上司なのか、初対面で上位順なんてわからない!」と心配になった人もいらっしゃるかもしれませんが、相手グループ側も 上位の人が先に名刺交換をする理解ですので、上位順にスッと一歩近づいてきてくださることが通常です。 万が一、上位順を間違ってこちらがお渡ししようとしても、その方が「あ、こちら部長です」と、本人は遠慮して、どの方が上位なのか分かるようにして下さいますのでご心配なく。
今度は、こちら側が複数で、会社訪問した時などの場面です。そんな時には、自分の上司が名刺交換してから、自分も名刺交換をするのが、正しい順番です。「複数の相手がいらっしゃる時は、相手の役職の上位順に 自分の名刺をお渡しする」、「自分側が複数の時は 、上位者が先に名刺交換をする」という基本ルールを押さえておきましょう。
3対3の 名刺交換の順番
では、基本ルールが押さえられたかどうか、私どものビジネスマナー研修でも、たまに混乱してしまう受講者の方がいらっしゃいますので、念のため、確認しましょう。
例えば、A社3名(社長ー部長ー課長)と、B社3名(社長-部長ー課長)が、名刺交換をする際は、最初に社長同士が名刺交換をする、ここまでは「ふむふむ」とご納得いただけると思いますが、ここで質問です。社長同士が名刺交換をしている間、部長や課長はどうしていますか? もし、部長同士・課長同士が名刺交換をしてしまうと、時間短縮にはなりますが(笑)、上記のルールをやぶってしまうことになります。つまり、A社の課長は、一番最初にB社の課長と名刺交換をしてからその後、B社の社長や部長と名刺交換することになってしまうからです。 ということで、正しくは、社長同士が名刺交換をしている間、部長や課長は、何もせず待っている、のが正解です。
名刺をお渡しする時は、相手が文字を読みやすい向きにして、両手で差し出します。この時、名刺入れをお盆のようにして、名刺を渡すと、より丁寧です。名刺に氏名などの情報は書かれていますが、「私、〇社の〇〇と申します。よろしくお願いいたします。」と口頭でも明るく伝えましょう。
さて、どちらか一方が名刺を渡し、どちらか一方が名刺を受け取る 場面だけでなく、実際のビジネスシーンでは、受け渡しを同時にする、名刺の同時交換も、とても多く行われます。こんな時は、右手で自分の名刺を差し出し、左手で相手の名刺を受け取ります。受け取った相手の名刺は、すぐに右手を添え、両手で持つようにしましょう。同時交換の時も、お互い 自分の名前や会社名は、口頭で伝えます。
相手が差し出した名刺よりも、高い位置から自分の名刺を差し出すと、「偉そうだ」「配慮がない」などとマイナスな印象の振舞いに感じる方もいらっしゃいますので、相手の名刺より少々低い位置か、せめて同じ位置で差し出すと、謙虚で丁寧な印象を与えることができますよ♬
日本のビジネスマナーでは、同席した人すべてに名刺をお渡しすることになるため、冒頭で書いたような、「世界で一番名刺を使う国」となるわけです。思いがけない時に、想像以上に多くの人と名刺交換することになり、名刺が足りない・・・ということを経験した人も多いかと思いますが、そんな時には、「あいにく名刺を切らしておりまして、大変申し訳ありません。」と謝罪して、自分の名前と社名などを口頭で伝えます。 名刺は、普段から多めに持ち歩き、また、名刺切れになる前に、余裕をもって注文の手続きをしておきましょう。
また、名刺入れ自体を、忘れてしまうこともあるかもしれません。そんな時には、正直に名刺を忘れたと言うより、先ほどと同じく「あいにく名刺を切らしておりまして、大変申し訳ありません。」という表現のほうが、初対面で「この人=忘れ物イメージ」になることが防げるかと思います。その後、すぐに再会する予定がある場合は、その時に、再度お詫びして名刺をお渡しするのでも良いですが、最も丁寧な対応は、相手の住所に自分の名刺を郵送することです。
名刺交換や名乗りは、下位の者から積極的にするのが基本です。先に名乗ることで「私のことをご存じないでしょうから・・・」という謙虚な姿勢が示せます。とはいっても、状況によっては、上位の相手の方が 先に名刺を渡そうとなさることがあるかもしれません。そんな時は、名刺入れを慌てて探すなど 相手をお待たせせず、まずは相手の名刺を受け取りましょう。そして、あらためて自分の名刺を用意し「申し遅れました」という一言を添えて、名刺を渡すようにしましょう。「申し遅れました」という言葉によって、本来 自分が先にご挨拶すべきでした、という気持ちが示せます。
今回は 【名刺の基本マナー】第一印象がグッと良くなる名刺の受け渡し5つのポイント についてみてきました。 名刺交換は、初対面の人と出会った最初のタイミングで行いますので、スムーズに出来ると、気持ちに余裕がでて、何より大切な 笑顔や自信などが相手に伝わり、好印象を持ってもらいやすくなります。
3対3の名刺交換など、指づかいが難しいケースもありますので、「名刺はその人の分身」だという意識で、丁寧な対応を心掛け、初対面の人を不安にさせない名刺交換が出来るように何度も練習しましょう。会社訪問の最初の場面を想定して、良い第一印象が与えられているかのロールプレイをしたり、よくある失敗談もまじえて、楽しい研修をご提供していますので、よろしければ お気軽にお問合せください。 (マナー研修・コミュニケーション研修・従業員満足/顧客満足アップ支援のお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/ )
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2022年4月14日投稿〉
株式会社フォーシーズインターナショナル
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