「コートはいつ脱いで、どこに置くの?」
「カバンは横の椅子に置くんだよね?」
「応接室で下座に座って待っていれば間違いない?」
こういったお声に おこたえします。
【本記事の内容】
自信が持てる!会社訪問のビジネスマナー〔当日編〕
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化したコンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20ほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
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会社訪問を一人ですることに慣れないうちは、ドキドキしますよね。また、会社訪問に慣れた社会人の皆さんも、実は、誰にも注意されていないだけで、残念な振舞いを長年し続けている、というケースも見受けられます。これから社会人という方も、キャリアの長い社会人の方にも、「え?そうなの?」という発見に 活用していただければ嬉しく思います。
訪問先に到着したら、建物の中に入る前にしておきたいことがありますが、それは何でしょうか?
・冬は、コート・マフラー・手袋・耳あて・帽子など 一切の防寒具を脱ぐ。
・夏は、手に持っているジャケットを着用する、あけていたボタンを留める。
・移動中の強風や混雑などで、髪や服装が乱れていないか確認する。
・携帯電話をマナーモードにする。
建物に入ってからコートを脱いだり、受付エリアまで来てから夏用ジャケットをゴソゴソと着る、ということのないようにしましょう。 また、会社玄関のガラスにうつった自分をみて、身だしなみを整えると、向こう側から全部見られていますよ(笑)
受付では、以下のことを伝えます。
① 自分の会社名・氏名
② 訪問相手の部署・役職・氏名
③ アポイントの時間
「おはようございます。 私(わたくし)、株式会社〇〇〇の鈴木と申します。本日10時に総務部の山本部長とお約束をしております。」
などと、受付の人や、受付用電話で伝えます。会社によって、訪問記録に記帳の必要がある場合は、部下が上司の分も合わせて書きましょう。また、訪問者用のバッジやIDカードなどを渡された場合は、見える位置にきちんと着けます。
受付の方が、応接室や会議室に同行して下さる時は、訪問者側だけで(上司と部下など)無駄話をしたりはしません。廊下などで訪問先の人とすれ違う場面では軽く会釈をして通り過ぎましょう。
複数メンバーで訪問している場合は、廊下を歩く、エレベーター・エスカレーターの乗り降りは、すべて 上司が先に 進みます。
案内された応接室や会議室に入室する際は、一度立ち止まり、「失礼いたします」と言って会釈をしてから 入ります。
「こちらの席におかけください」と勧められた席に、座って待つのが基本ですが、もし指示をされなかった場合には、下座の席で待ちましょう。 上座・下座とは、席次〔座席の順序〕のことですが、簡単に言うと、応接室や会議室での下座は、基本的に入口に近い席と覚えておきましょう。ただ、部屋のレイアウトなどによっても変わりますので、詳しくはまた別の記事でご紹介しますね。
尚、通常は、相手の方が来るまで座っていてかまいませんが、謝罪のために訪問するなどの場合は、立ったままで待つほうが、受付スタッフに指示された上座に座って待っているより、誠意が伝わりやすくなります。
自分の荷物を、横の椅子の上や、ましてや 机の上に置くということはしません。ビジネスの場では、カバンは床に置きます。これは、汚れているかもしれないカバンの底が、相手の持ち物である 椅子の表面を汚さないようにする配慮からです。カバンから書類を出すときは膝の上に置き、用が済んだら、また床に置いてください。尚、床に置く際は、下座側に置くのがベストです。 ただし、相手へ渡すお菓子などは直接床に置かず、椅子やソファの上に置きましょう。
コートは、コート掛けがあっても勝手に使用せず、相手から勧められてから使わせてもらうようにしましょう。コート掛けを使わない場合の置き方ですが、コートの内側が外側になるよう裏返し、軽くたたんで、カバンの上に置きます。 コートを裏返してたたむ理由は、コートにはホコリや花粉など様々な汚れが付着しているので、それを相手の室内にまき散らさないようにする配慮からです。
ご担当者が入室なさったら、すぐに立ち上がって挨拶をします。椅子からきちんと立ち上がらず中腰の状態で挨拶したり、椅子が膝裏にある状態で挨拶するより、一度、椅子の横に立ち、姿勢を正してお辞儀をしたほうが、丁寧で信頼できそうな印象につながります。
初対面の方とは、そのまま名刺交換になりますので、あらかじめ、すぐに名刺が出せるよう準備しておきましょう。 尚、訪問した状況にもよりますが、通常はいきなり本題には入らず、最初の5分程は、天候やニュースの話題、業界の話など、一般的な雑談から入ります。そのため、ニュースなどをチェックし、最低限の情報は普段からインプットしておきましょう。
◆ お飲み物を出していただいた時の頂き方は、下記の記事でご紹介しています。
→ これだけおさえれば大丈夫!蓋付き茶碗でお茶をいただく時のマナー
→ 意外と知らない!コーヒーや紅茶を出された時の飲み方マナー
最後まで気を緩めず、良い余韻を残して スマートに退室したいものですよね。 例えば、出された飲み物がそのまま・頂いた書類や名刺を忘れて帰る・座っていた椅子を机に戻さないなど・・・。 そんなことがあると、相手は少々不安に感じるかもしれません。辞去した後に、その人の人柄が出ますので、気をつけましょう。
帰るときにはご担当者だけでなく、お茶を入れてくれた人、受付の人にも「ありがとうございました。ごちそう様でした。」「ありがとうございました。お手数をおかけしました。」など、お礼プラス一言があると、より気持ちが伝わり、その会社との関係性が良くなるかと思います。
面談前に到着した時と同じことですが、冬場などは、コートなどの防寒具を室内・建物内では着用せず、建物の外に出てからとするのが基本です。ただ、相手の方が気を遣って 「寒いですから、こちらでお召しになってくださいね。」などとおっしゃった場合は、お礼を言って、着用しても問題ありません。 玄関でお見送りをしてくれる人がいる場合は、挨拶をすませ歩き出した後、もう一度振り返り会釈をして、再度ゆっくりと歩き始めるといいですね。振り返らずにスタスタと帰っていくよりも、相手への心遣いを伝えることができますよ。
今回は 自信が持てる!会社訪問のビジネスマナー〔当日編〕 についてみてきました。慣れないうちは、訪問の流れやマナーの注意点を頭で考えて実践しているかと思いますが、そのうち、考えなくても体が動く状態になるでしょう。 きちんとした会社訪問マナーで振る舞えると、相手の会社のご担当者に、安心感や信頼感をあたえることができます。
ロールプレイをして、自分がどのような振舞いをしているのか客観的に見たり、どのような印象かをフィードバックしたり、よくある失敗談もまじえて、楽しい研修をご提供していますので、よろしければ お気軽にお問合せください。 (マナー研修・コミュニケーション研修・マナー支援のお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/ )
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2022年1月26日投稿〉
株式会社フォーシーズインターナショナル
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