「国旗って、どれくらい大切なもの?」
「イベントで国旗を準備する担当になった。押さえておくべきポイントが知りたい」
「世界の国旗は、みんな長方形だよね?」
そんなお声に おこたえします。
【本記事の内容】
海外対応に必須のプロトコール(国際儀礼): 国旗の基本
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、 日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化したコンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20ほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
(㈱フォーシーズインターナショナルの情報についてはこちら)
国旗について話をしましょう と言うと、私どものプロトコール(国際儀礼)研修で、「え? “どの国の国旗か” をあてるクイズですか?」とか、「そもそも国旗について、何を話すことがあるんだろう・・・」と首をかしげられることがよくあります。 (プロトコールの意味については、→ 海外対応に必須のプロトコール5原則 をご参照ください。)
また、国旗と聞いて思い出すもの は「お子様ランチの旗」「運動会の飾り」というのも、よく耳にする答えで(笑)、たしかに、世界の国旗について深く考える習慣がある人は 日本では少ないかもしれません。今回は、国際交流や接客に携わる人が、国旗について知っておいたほうが良いこと について、分かりやすくご紹介したいと思います。
国旗とは、その国を象徴するシンボルです。また、その国の風土・歴史・理想や、国民の精神・誇りを表したものです。世界のどの国も、自国の国旗を大切にする習慣を持ち、それが他国の国旗を大切にする心や行動につながっています。
世界のどの国も国旗を大切に考えている、と書きましたが、日本ではどうでしょうか? 実は、日本では、自国の国旗に対する意識が低く、そのため、他国の国旗や国民に対して 知らず知らずのうちに 失礼な行為をしてしまい、誤解やトラブルにつながることが 多々あります。 世界では、自国の国旗を大切に考えることが当たり前ですので、国旗への意識が低い、という状況は、海外の人にとっては想像しづらいことで、「国旗は大切に扱うという常識を、まさか知らないはずないよね・・・?」と、理解に苦しんだり、「知らなかったと謝られたけど、本当? 言い訳?」と、関係性にヒビが入ったりすることもあります。
【世界のさまざまな国旗】
国旗と聞くと、色やデザインが一番に思い浮かぶかもしれません。実は、国旗には、縦と横の比率が定められているのをご存じでしょうか。例えば、日本の国旗は、縦:横は2:3です。しかし、例えば スイスは、縦:横が1:1つまり正方形です。また、ネパールは、四角形ではない形状です。また、ある国旗に描かれている模様や形(星や丸など)の大きさの比率も決まっていますし、同じ色でも、それぞれの国旗において、明度や彩度が違います。国旗を急いで準備しないといけない、なんていう時に、“それっぽいデザイン” を適当に作成して印刷する、ということがないようにしましょう。
まず、心得として、下記の3つを押さえましょう。
【1】について、スポーツの国際大会などで、試合中は日本チームや日本人選手を一生懸命応援していたのに、勝てずに表彰式で自国の選手がいないような時、国旗掲揚や国歌が流れている時間を、食事タイムにしたり、おしゃべりしたり、なんなら帰り支度を始める人も たまにいらっしゃいます。ただただ、国旗掲揚の時のルールを知らず、悪気があるわけでもないのですが、国際標準ではとても失礼なこと、と頭の片隅に置いておきましょう。
【2】【3】について、国旗を粗末に扱ったり、間違った掲揚の仕方をすると、国家に対する侮辱罪として、罰金刑・禁錮刑・懲役刑を課される国もあります。
ということで、「間違った掲揚の仕方」って何? とご不安になった方もいらっしゃるかと思いますが、大丈夫です! 次のセクションで、国旗の扱いの基本をみていきましょう。
基本的には、国旗を掲揚する時間は、日の出から日没までです。夜間、暗い状態で掲揚したまま放置したりすることのないようにしましょう。ただ、夜にセレモニーや試合などが行われるような時には、国旗にスポットライトを当てたり照明を使用することで、夜間でも掲揚することが可能です。
雨の日は掲揚しません。朝は晴天だったのに、途中で悪天候に変わった時は、降納します。
旗竿つまりポールは、国旗から見た右側(国旗に向かって左側)に取り付けます。旗竿は地面にまっすぐ立て、複数の国旗を掲揚する時には、平等に扱うため、旗竿の高さや、国旗のサイズを揃えましょう。複数の国旗を掲揚する時の並べ方は、また別の記事でご紹介したいと思います。
国旗が旗竿の先端(可能な限り最上位)にぴったりつくように掲げます。 下の方に固定したり、ズレてさがってくると、“半旗” だと誤解されます。半旗 とは、葬儀や震災など、弔意を表すために旗竿の先端から3分の1~半分ぐらい下げて掲げる旗のことです。
旗竿が短い時など、国旗が地面につかないように、旗竿を斜めにすることも可能です。
入口や窓などに掲げる時は、旗竿を斜めにしたり、左上の写真のように、旗竿が国旗の真上にくるように掲げることも可能です。
今回は、海外対応に必須のプロトコール(国際儀礼):国旗の基本 をみてきました。国旗は、単なるデザイン柄 ではなく、「国旗は国家そのもの!大切に扱う」とよく理解することが 適切な判断につながることと思います。
国際イベントや、大切な海外の方と接する機会がある人は、事前にさまざまな準備が必要ですが、「さまざまな準備」が何を示すかよくイメージできないのが実際のところです。当日をイメージした具体的なトレーニングや準備のヒント、また、成功例や失敗例も交えて、楽しく学べる研修をご提供していますので、よろしければ お気軽にお問合せください。(プロトコール研修・国内外VIP対応研修・接客支援のお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/ )
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2022年1月15日投稿〉
株式会社フォーシーズインターナショナル
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