「プロトコールってどういう意味?」
「プロトコールが必要な人って、どんな人?」
「とりあえず押さえておくべきポイントが知りたい」
そんなお声に おこたえします。
【本記事の内容】
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、 日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化したコンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20サミットほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
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「プロトコールという言葉を耳にしたけれど、どういう意味だろう?」 「外務省とか外交官だけに必要な知識なんじゃないの?」など、プロトコールは、世間一般で、まだそこまで、なじみがある言葉、とは言えない状況かもしれません。今回は、プロトコールについて、分かりやすくご紹介したいと思います。
プロトコル または、プロトコールは、「国際儀礼」とも言われ、本来は 国家間の外交儀礼を意味します。そう説明すると、いきなり、とても難しく聞こえたかもしれません・・・。簡単に言うと、「公式な場で、複数の国が交わる時に、守るべき行動のルール」という意味です。
「あれ? 私の知っているプロトコールの意味と違う?!」と思った方もいらっしゃるでしょう。 IT分野で働く方は、「コンピューター同士が通信をできるようにするための規約」という意味が、一番に頭に思い浮かぶでしょう。 また、医療分野で働く人は、「患者さんのケアの手順や、治験の規程をまとめた計画書」などを イメージなさるでしょう。
ただでさえ、なじみの少ない言葉が、分野によっていろいろな意味があると聞くと、もうお手上げ、という気持ちになるかもしれませんが、大丈夫です(笑) ある1つの意味をあてはめると、どんな分野で「プロトコール」が使われていても、簡単にイメージできるようになります。
それは「事前の取り決め」という意味です。 外交分野でも、IT分野でも、医療分野でも、皆が勝手に 自分の良いと思うやり方で事をすすめると、トラブルになりますよね。 ですから、“確実にスムーズに実行するための手順について 事前に定めたもの” というのが、どの分野で使われている プロトコール にも共通する 意味です。
【言葉の語源】
覚える必要は全然ありませんが、ご参考までに、この言葉の語源について、少しふれたいと思います。プロトコール(Protocol)は、ギリシャ語 「プロトコロン」“ protokollon” に由来し、proto は「最初の」という意味、kollon は「のり付け」という意味です。古代ギリシャでパピルス紙を何枚もあわせてのりで接着し、そのパピルス紙の一枚目には、概要などが書かれたのですが、それをプロトコロンと呼びました。その後、議事録という意味を経て、外交儀礼や通信規約などという 現在の意味のプロトコールに変化しました。
国家間の最低限のルール、なんて聞くと、外務省だとか、国を代表する政府機関の方々だけの話で、自分には関係がない、と思ってしまうかもしれません。 しかし、これだけ国際化が進み、多くの国・異なる文化圏の人と、日常的に交流・交際する機会が増えている今の時代、私達にも身近なものになっています。
つまり、プロトコールは外務省・政府関係者の方だけが知っておけばよい知識ではなく、今や、企業・地方自治体ほか、さまざまな団体で、必須の知識と言えるでしょう。例えば、
・企業なら、海外企業とのビジネス促進や、国際フォーラムへの参加、海外ゲストを招いてのイベントをするために
・地方自治体なら、姉妹都市提携や多国籍企業の誘致のために
・芸術団体・スポーツ団体・NPO・NGOほかの団体では、国際イベント運営や参加、国際交流のために
プロトコールを知っておくことは、トラブルを防ぎ、望む成果にとてもプラスに働きますので、これまでも活用されてきました。 また、個人レベルでも、自宅へのホームステイの受け入れなど、民間外交をしようと考える人には、プロトコールの原則は「なるほど~。知っておいて良かった」と思える内容かと思います。
少々余談ですが~ どんなことでも、ルールを知らず 初チャレンジ! は、やはり 失敗することが多いですよね(苦笑) 筆者も学生時代、いろいろ失敗しました(笑)
ルールを知らずに失敗 の例を、私たちの身近な日常生活でイメージすると、例えば、バスケットボールのルールを知らず プレーに参加すると、ボールを持って何歩も歩くかもしれません。温泉のルールを知らずに入ったら、お湯の中にタオルをつけるかもしれません。その時の周囲の人の 困惑顔をイメージすると分かりやすいと思いますが、やはり、最低限のルールを知ってから行動するほうが、周囲とうまくやれますよね。
ということで、次のセクションでは、まずは押さえておきたい プロトコールの5原則をみていきましょう。
お互いの地域の 慣習や文化を尊重すること。そのためには、自分の国の慣習や文化を正しく理解し、身につけていることが必要です。
公式行事や式典、晩餐会ほかのパーティーで、並び順・席次・入場順・挨拶の順など、序列を重要視すること。 これは、通常のビジネスシーンや、結婚式など、私たちの日常でも、席次には気を遣うので、想像しやすいですね。
「右を上位、左を下位」として、左側より、右側を上位とするのが原則。乗り物やレストランなどの席・国旗の掲揚ほかの様々な場面で、右側が上位(向かって左)となります。
少しややこしいですね。誰から見ての右か左か で変わりますし、また、国際儀礼では右上位ですが、和室では左上位となります。 私たちの研修でも、「あれ?右手がどっちがわからなくなってきた(笑)」とおっしゃる方もいらっしゃいます。お気持ち、よく分かりますので、また機会があれば、別の記事で詳しく書きたいと思います。
交流は、必ず相互交流であること。おもてなしを受けたのなら、必ずこちらもおもてなしの場を設けて、同程度のお返しをします。
基本的に、建物への出入り、乗り物への乗り降り、着席時、歩く位置など、女性が優先されること。
これは、欧米諸国だけのことだと思っている日本人の方が多いですが、実は日本以外のアジアでは浸透しています。また、欧米では、まだ小さな男の子でも、がんばってお母さんのためにドアを押さえたり、家庭でしつけを受け、日常のさまざまな場面で、レディファーストの習慣が見られます。
今回は、海外対応に必須のプロトコール5原則! 接客や国際交流に活用しよう をみてきました。プロトコール5原則をベースに、異文化を学ぶこと、自国を学ぶこと、そして、実際に具体的にどのように準備し、当日振る舞うのかをシミュレーションなさることをお勧めします。また、VIP対応と通常の接客は どう違うのか?VIP顧客に共通する特徴3つと接遇のヒント〈シビアな時間管理〉 の記事 も、ご参考になさってください。
当日をイメージした具体的なトレーニングや準備のヒント、また、成功例や失敗例も交えて、楽しく学べる研修をご提供していますので、よろしければ お気軽にお問合せください。(プロトコール研修・国内外VIP対応研修・接客支援のお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/ )
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2021年12月15日投稿〉
株式会社フォーシーズインターナショナル
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