「波長のあう人とはうまくやれるが、そうでない人は苦手」
「担当クライアントや、直属の上司と良い関係を築くコツを知りたい」
「初対面の人と話す時に何に気を付けたらよいか知りたい」
こういったお声に おこたえします。
【本記事の内容】
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化したコンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20ほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
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人は、相手との違いを感じると、不安になったり、合わないな と感じたりします。皆さんのこれまでの経験を、少し振り返ってみて下さい。例えば、ある人と、出身地や出身校が同じとか、同い年であるということが分かった瞬間に親しみを感じるとか、着ている服のテイストが同じとか、趣味が同じなど、自分と似た雰囲気の人には親しみを感じやすい、仲良くなりやすいということはなかったでしょうか。学生時代、雰囲気やタイプが自分と違い過ぎる人とは、おそらくあまり仲良くなかったのではないかと思います。
年齢や出身地を一緒にすることはさすがに無理ですが、コミュニケーション上手な人は、それ以外のポイントにおいて、相手にペースを合わせようとします。これをペーシングと言います。 いつも「マイペース」ではなく、「相手のペース」にカメレオンのように合わせられるようになる ことを目指すと、初対面の人とでも、プライべートでも、また、接客や販売などのビジネスでも、より幅広い人と親しくなったり、信頼関係が築けたりします。難しそうに聞こえるかもしれませんが、すぐに取り入れられる 4つのペーシングのポイントを 今日はご紹介したいと思いますので、ぜひ活用してみください♬
まず、一番取り入れやすいのが、相手の話し方、具体的には、相手の話す 声量・スピード・イントネーション・声のトーン に合わせるという方法です。相手が 大きな声で元気に話す人であれば、自分もそれにあわせて話す、一方、相手が ゆっくり小さめの声で話す人であれば、自分もそれにあわせて話す、といった具合です。また、全員に出来るわけではありませんが、もし、同じ地域のご出身であれば、あえて、その人と話す時には、方言で話すのもいいですね。
接客の場面ですと、皆さんが扱っている商品によっても、業種によっても、お客様がどんな気持ちでそこにお越しになるのかという目的が変わりますので、そのあたりも加味して、相手の気持ちに添う形でペースを合わせるといいですね。 例えば、挨拶の声は大きい方が良い、と一般には言われることが多いですが、医療施設など体調が悪い方がいるケースや、アカデミックな場所など静かな環境を保つ必要があるケースほか、優しい声量の方が良いケースもたくさんあります。 反対に、遊園地や楽しい体験施設では、利用者の方のテンションが通常より高いことも多いので、スタッフが普通に話しているのでは、スタッフが利用者の方のテンションに比べて低いテンションにみえてしまい「なんか暗いな・・・」と思われるかもしれません。
このように、相手の状況・相手の話し方に合わせることで、心の距離を縮めることができますので、ぜひ試してみてくださいね。
これも、とても簡単に取り入れられるペーシングのポイントです。人はみな、自分がよく使う言葉があります。同じような意味を持つ言葉でも、どのような言葉を使うかは、その人の環境や習慣とか、言いやすさ・こだわり等によって変わってきます。
鮭を「さけ」「しゃけ」「サーモン」のうち、どれで呼ぶのか。
オレンジ色を「オレンジ色」「だいだい色」「みかん色」 のうち、どれで呼ぶのか。
お客様を「顧客」「クライアント」「ゲスト」「消費者」「カスタマー」「利用者」「お客様」 のうち、どれで呼ぶのか。
こんなふうに、同じような意味を持つたくさんの言葉がありますよね。相手の人が言った言葉が、自分が普段使う言葉ではなかった時に、自分の言葉に直さないというのがポイントです。つまり、相手の人が言った言葉をそのまま使う、というのが、言葉選びを合わせるペーシング、ということです。
例えば、「だいだい色のタイトルのデザインの方がいいね。」 これに対する返事で、
✕「はい、オレンジ色のデザインですね。」
〇「はい、だいだい色のデザインですね。」
こんなふうに、相手と 使う言葉を合わせることで、親近感を抱いてもらうことができます。
さて、皆さんは、下記のうち どちらの言葉を使いますか? “最近、カタカナ語が氾濫している!”と カタカナ語の使用を不快に思う人もいるなか、カタカナ語を好んで使う人もいるわけですが、そんな時に、相手の言葉をそのまま受け入れて自分も言うことで、相手は「あ、この人も一緒だな。」とか「話が通じやすそうだ」などと思い、安心感につながります。
運動選手:アスリート
催事:イベント
優先順位:プライオリティ
合意:コンセンサス
主導権:イニシアチブ
証拠・根拠 : エビデンス
保留:ペンディング
危険回避・防止策 : リスクヘッジ
顧客満足 : CS(シーエス)
環境にやさしい: エコフレンドリー
注意点としては、自分がその言葉の意味を知らない場合は、間違った返答につながる可能性がありますので、その点は慎重に判断して、言葉の意味や定義がよくわからない場合は、使用を控えましょう。
業種や職種、会社によっても、どんな言葉を使うかに傾向がありますので、相手の言葉選びに合わせるペーシング をぜひしてみてくださいね。
ビジネスシーンや、プライベートな場面で、相手が大切にしている考えに同調するというのもペーシングのひとつです。自分の考えに共感してくれていると思うと、やはり嬉しいですよね。
例えば、プライベートなやり取りで、相手が、「良いものを買って、できるだけ長く使い続けたいほうなんです。」と言ったら「そうですよね、修理しながら長く使う方が、愛着がわきますもんね。」など。
また、ビジネスシーンでは、それぞれに仕事に対する独自の価値観や信念がある場合がほとんどですので、例えば、相手が、「弊社が何より大切にしているのは、独創的なものづくりです。お客様の意見をよく聴いて、その声を取り入れて他社にはない商品を開発する、改善する毎日なんですよ。」と言ったら、「そうでしたか! 実は私どもの企業理念も、独創的である、オリジナルである、という点を大変重視していますので、おっしゃっることがとてもよく分かります。」などというように、相手の価値観や信念を伺ったらそれに対して共感を示すようにしましょう。
最後のポイントは、姿勢や、立ち方、座り方、うなづき方、ジェスチャー、手足の位置、手足の動かし方、などを合わせるというものです。
堂々と姿勢良く立つ相手、よくうなづく相手、ジェスチャーを大きく使って話す相手、両手の手のひらを上向けにして組んで置いている相手、など、観察すればいろいろな特徴・個性がみえてきますので、こういったポイントを自分も真似て、合わせるという意味です。
1点だけ気を付けたたいのは、さりげなく合わせることが大切です。話し方などと違い、動きについては、相手が一目でわかるポイントですので、過度に、露骨にやり過ぎると、「マネされてるの?」と逆効果になってしまいます。あれもこれもと、合わせるポイントや頻度を欲張り過ぎず、相手の動きやリズムに、不自然でない程度に合わせる くらいにとどめましょう。
今回は 【顧客満足度を上げる】接客にも友人関係にも必須のコミュニケーション “ペーシング”をしたい4つのポイント についてみてきました。初対面だと人は、無意識に警戒心を持つものです。その警戒心を取り除けるように、共通点や気が合いそうという雰囲気づくりが、親近感・信頼感につながるかと思います。初対面の相手だけでなく、上司や部下など社内の人との関係性でも、普段からペーシングを意識することで、スムーズに業務がすすんだり、お互いの信頼関係が深まりやすくなりますので、試してみて下さい。
実際にどれだけ効果的に正しくペーシングが出来ているかを確認し、楽しく身につけるトレーニング・レッスンも行っていますので、よろしければ お気軽にお問合せください。(マナー支援・コミュニケーション/マナー研修のお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/ )
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2021年12月21日投稿〉
株式会社フォーシーズインターナショナル
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