「個人宅や会社訪問で出された コーヒーや紅茶を頂く時の マナーを知りたい」
「スプーンやソーサーはどう使う?」
「全部飲まないのはマナー違反?」
こういったお声に おこたえします。
【本記事の内容】
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化したコンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20ほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
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訪問した会社や個人宅で、コーヒーや紅茶を出されることもよくありますが、意外と 自己流の飲み方をしてしまっているかもしれません。 コーヒー・紅茶についてのマナーに自信がある人もそうでない人も、一度、自分がどんなふうに普段振る舞っているか 振り返りながら読み進めると「え?そうなの?」という発見があるかもしれません。
飲み物を持ってきてくださった方には、必ずお礼を言いましょう。「ありがとうございます」と言葉で伝えるのが基本ですが、タイミングによっては、目礼でも構いません。商談相手との話に熱中していて、お礼を言うのを忘れないようにしましょう。
飲み物が置かれたらすぐに飲むのではなく、相手に勧められるまで、少し待ちましょう。応接室などで先に自分だけが入室し、商談相手が入室する前にお茶が出される場合もあります。相手が来る前に口をつけたり、勧められる前に口をつけるのは控えましょう。
勧められたら「いただきます」、「頂戴します」など一言添えてから頂きましょう。 もし、相手からとくに勧める言葉がないようなら、温かい飲み物が冷めてしまわないように、話が一区切りついた瞬間などに「頂戴します」と、ことわってから飲んでも構いません。また、同行している自分の上司がいる場合には、上司が口をつけてからいただく ということも知っておくといいですね。
個人宅や、会社によっては、どの飲み物がよいか 希望を聞いてくださることもあります。飲み物を楽しむ、というのがメインの面会目的ではない限り、ご準備いただく方のことを考えて、同じ飲み物1種類に統一するのも、相手に対する心遣いです。喫茶店をプライベートで利用しているのではありませんので、本当に自分がその時に飲みたいものを注文するのは遠慮し、特別な理由がない限りは、同行者が選んだ物に揃えると良いかと思います。
特別な理由とは、例えば、紅茶・コーヒー・日本茶などよく出される飲み物には、すべてカフェインが入っていますが、体調面でカフェインを控える必要がある場合は、その旨を簡単に伝え、お断りして大丈夫です。
砂糖やミルクを入れる場合にはコーヒーや紅茶が跳ねないように近くからゆっくりと入れます。特に角砂糖は跳ねやすいので、自分用のティースプーンに一旦乗せて、スプーンごと、ゆっくりと沈めるといいですね。
角砂糖ではなく、グラニュー糖などをシュガーポットから入れる場合は、スプーンを山盛りにせず、何度かに分けて入れる、また、シュガーポットとカップを近づけて入れると、こぼしにくくなります。シュガーポットについているスプーンに水分がつくと、品質や衛生上も良くないので、グラニュー糖などが跳ねないように 静かに入れるようにしましょう。
飲み物に砂糖やミルクを入れて混ぜる時は、カップにスプーンをあててカチカチと音を立てないようにします。円を描くようにカップ内で回すと、音がしたり、カップの内側を傷つけたり、勢いでこぼれてしまったり、また、動きのわりには 飲み物とあまり混ざらないため、カップ内でスプーンを前後に数回動かすようにしましょう。
尚、温かい飲み物には、砂糖をミルクより先に入れるほうが、よく混ざり、美味しくコーヒーや紅茶を楽しむことができますよ。
また、レモンもミルクと同様に、砂糖の後に入れますが、長時間浸していると渋みが出てきやすいので、スプーンでかき混ぜたら素早く取り出すことをお勧めします。取り出したレモンはカップの向こう側にティースプーンと一緒に置いておくか、小皿等が別途あればそちらに置きましょう。
使い終わったスプーンは、カップの後ろ側(奥側)に置きましょう。カップにスプーンを入れたまま飲んだり、ソーサーのふちにかけたりすると、見た目の問題というより、触れてしまって音を立てたり、テーブルを汚すことにもつながりますので注意しましょう。
日本茶の場合は、右手で湯呑を持ち左手を添えて、両手でいただくのが正しい飲み方ですが、コーヒーや紅茶の場合は、片手(一般的には右手)でいただきます。コーヒーや紅茶を両手で飲むと、飲物が冷めているというサインになってしまいます。
カップの持ち手が左側にして出された場合は、持ち手をくるっとまわして、持ち手を右側に持ってきます。
カップは、右手の親指と人差指、中指で持ち手をつまむように持ちます。 持ち手部分に指を通してカップを持つ方も時々いらっしゃいますが、これはマグカップの持ち方です。マグカップなど大きく重いものだと、持ち手をつまむだけではカップを支えられないので、マグカップの場合はしっかりと握れるように、持ち手が大きめの作りになっています。
一方、ティーカップは、つまんで持つことを前提として作られているため、持ち手部分も華奢ですし、指が入らないデザインのものもあります。私どもの研修で受講生の方を見ていますと、時々「お~、よく そこに指が入ったなぁ・・・」と思えることもあるのですが(笑)、無理して指をいれるとカップを置く時に、指が抜きづらくてカップを倒してしまう、なんていうことになりますので、注意しましょう。
基本的に、ソーサーは手で持たず、カップのみを持っていただきますが、立食パーティーの時や、ソファー席でテーブルが低く距離がある場合は、ソーサーを左手で持ちます。胸の位置あたりでソーサーを持つと綺麗に見えます。
海外では、すすりながら、つまり音を立てて食事をするのはマナー違反となります。周囲に日本の人しかいなくても、コーヒーや紅茶を飲む際は、必要以上に音を立てないように飲むと、同席の相手に不快な思いをさせることがありません。
飲み物は一気に飲まず、ペース配分も考え、少しずついただくのがベストです。また、出された飲み物を全く飲まないのは失礼ですし、できるだけ最後まで飲んだほうが「美味しくなかったのかなぁ・・・」「体調が悪かったのかなぁ・・・」などと相手を心配させません。
会社訪問などでは、帰り支度をしながら、カップなどを少し、テーブルの端の方に寄せて、「ごちそうさまでした」とか、お茶を出してくれた人がいる場合は「美味しかったです」と一言いうと、好印象です。
個人宅でも、「珍しいフレーバーで美味しかったです」など 感想を言うことで、相手のおもてなしへの御礼の気持ちが伝わります。
今回は 意外と知らない!コーヒーや紅茶を出された時の飲み方マナー についてみてきました。仕事でもプライベートでも、コーヒーや紅茶を人と飲む機会は、多くあります。ドギマギせず、自信をもって振る舞えると、とっても好印象です。仕事の場面では、飲食マナーが良いだけで、その人がきちんと仕事をしてくれそうな印象にさえ なります。
今回はシンプルなコーヒー・紅茶の飲み方や関連アイテムをみてきましたが、その他、ポットやストレーナー・ティーバッグ等の扱いなども楽しくご紹介するレッスンをしていますので、よろしければ お気軽にお問合せください。(レッスンや就職支援・接客支援のお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/ )
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2021年12月2日投稿〉
株式会社フォーシーズインターナショナル
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