「外国人のお客様の支払いの時、正確に伝えられなくて困る」
「でも、レジやお会計の難しいフレーズを覚えたり、使いこなす自信がない・・・」
「英語フレーズだけでなく、気をつけた方が良い接客のポイントも ついでに知りたい」
こういったお声に おこたえします。
【本記事の内容】
アパレルや雑貨店のお会計で すぐに使える接客英語フレーズ30選
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバーが集まり、“国際標準の接客” を専門として、日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化した コンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20サミットほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
(㈱フォーシーズインターナショナルの情報についてはこちら)
お客様が、商品を気に入ってご購入。最後まで感じ良く、また支払いに関することですので、正確に 信頼感あふれる対応 をしたいですよね。
私たちは、接客フレーズだけの紹介ではなく、実際に、こういう接客販売対応をすると 皆さんのプラスになりますよ、というヒントや提案をレッスンでも重視していますので、今回は、接客のヒントや提案も一部ご紹介しています。よろしければ、ぜひ活用してくださいね。
まずは、私たちがふだん 呼んでいる「レジ」という言葉、これは和製英語だ、という衝撃情報から はじめましょう。
レジや会計場所のことは、
cash register (キャッシュ レジスター)
と言います。
または、キャッシャー とも日本語で言いますが、発音をアレンジすると 通じるようになります。
真ん中の「シ」にアクセントを置いて 強く発音しましょう。
cashier (発音注意 キャ 「シ」 アー)
「お会計はあちらです。」
レジまでご案内する時は、こんなふうに言いますが、ご自身が一緒に歩いてお連れする場合も、場所を手で指し示してご自身で向かっていただく場合も、両方 使うことができますよ。
「こちらにお並びになって お待ちいただけますか?」
Could you ~ ? (発音:クジュー)は、丁寧に、相手にお願いする表現です。
(Could you~? 丁寧な表現について詳しくはこちら)
順番を抜かすつもりはなかったのに、列の並び方がよく分からず 注意されるのは、お客様にとってあまり気分の良いものではありません。事前に分かりやすく表示する、または、ご誘導するといいですね。
列の並び方について、他にもこんな表現もあります。
「2列にお並び下さい。」
「列にお並びですか?」
「こちらが列の最後尾です。」
「1,000円です。」
少しカジュアルな言い方ですが、お店で使って全く問題ありません。
きちんと伝えるなら、こんなふうです。
「合計金額は、5,000円です。」
「合計金額は、1万円です。」
ちなみに、1,000円は 、one thousand yen(ワン サゥザンドゥ イェン)
10,000円は、ten thousand yen (テン サゥザンドゥ イェン)と発音します。
税込みと言いたい時は、
「税込みで1,000円です。」
*including tax と言ってもOKです。
〔海外接客のヒント〕
さて、このあたりまでお読みいただくと、半分以上の方がこう感じたことでしょう。英語で数字を読むのは無理だ・・・と。 私たちの研修でも、「数字どうしよう問題」についてよく相談されます。そんな時、こうお答えしています。
まず、英語の勉強を頑張りたいという方は、数字を覚えましょう。しかし、そうではなく、本業のお商売に力を注ぎたい、という方は、無数ある 料金の数字 を英語で言う努力をするのではなく、補助ツールを使いましょう。つまり、計算機、レジの画面、紙に書いたものなど、数字を お客様に見せるといいですよ。 こちらの方が実は喜ばれるという皮肉な事実もあります。なぜなら、外国のお客様にとって、日本円という外貨は、耳だけで数字を聞いてもピンときづらいものだからです。 がんばって、12,950円を 正確に英語で言えたとしても、お客様は、「えーっと、で、いくらだっけ?見せて」とおっしゃることも多く、皆さんががんばって覚えた努力がそこまで報われないかもしれない、というのが理由です。
すべての数字を言えるようにする努力より、相手の目を見て笑顔で対応する練習をする方がよほど大事ですので、ご自分がよく使ういくつかの数字を優先して覚えるくらいで、あとは補助ツールを使うといいですよ。
「お支払方法はいかがなさいますか?」
「お支払いは、現金とカードどちらになさいますか?」
Would you like to ~? は、相手のご希望をたずねる丁寧な表現です。
「~いかがですか?」「~なさいますか?」という意味です。
(英語の敬語:詳しくは、こちら)
では、決済方法が限られる時など、もし相手のご要望に沿えない時は、どうしたらよいでしょうか? 日本語でも クッションとなる言葉を使いますよね。(日本語のクッション言葉の詳細は、こちら)
「あいにく」は、I’m afraid と英語でいいます。発音をカタカナ表記すると 「アイム アフレイド」です。 この言葉を聞くと、外国人のお客様は「あ、残念な返事がくるな」とすぐ分かります。
「あいにく、当店では現金のみ承っております。」
accept (発音:アクセプト)ってなんだか難しいなぁ、と、私たちの店舗向け研修で、accept が出てきたとたん、表情がくもる受講者さんが多いので(笑)そんな時は、take でもいいですよ、とお伝えしています。
「あいにく、当店では、VISAカードのみ承っております。」
〔海外接客のヒント〕
”現金のみです” とか、”このカードはダメ” と お伝えして、お客様が「あ、じゃあ、買い物無理かぁ・・・」と購入をあきらめてしまうと、 お店側も困りますよね。
支払い方法に制限がある場合は、最寄りのATMの場所を調べておき、
「2階にATMがありますよ」
と案内することで、機会損失を防げるかと思います。
(尚、ATMは、ボタンの選択で英語表示、英語操作が可能です。)
では、電子マネーはどういうのでしょうか。
electronic money (エレクトロニック マネー) 略して、e-money とも言います。
(電子マネーもお取り扱いしています。)
「カードをお預かりできますか?」
May I ~ ? というのは、「してよいですか?」という丁寧な表現です。
「カードをこちらに入れてください。」
お客様自身がカードを機械に入れる場合のフレーズです。
「カードをこちらに通してください。」
お客様自信がカードをカードリーダーに通す場合のフレーズです。
「こちらにサインをお願いできますか?」
「暗証番号を押していただけますか?」
ちなみに、PINは、Personal Identification Number の略です。発音は、(ピーアイエヌではなく) ピン です。
「プレゼント包装はご入用ですか?」
「ご自宅用ですか?プレゼント用ですか?」
「どの包装紙とリボンになさいますか? こちらは無料で、こちらは300円です。」
「小さいレジ袋は1枚3円です。」
〔海外接客のヒント〕
袋について、世界的にエコの流れにありますので、特に欧米のお客様は、「袋は不要」、とおっしゃることが 店舗では多くなりました。
ただ、中国など、友人へのお土産とか、自分用であったとしても、日本のこの店で買ったということを 母国で周囲に見せたいような場合があり、「袋」がとても大事なケースもあります。
2つの両極端のニーズがあることを 頭の片隅において、お客様に、都度 聞くのがいいですね。
尚、日本のラッピング技術はとても評価されており、日本独特の包装紙や、販売員の方のスゴ技ラッピングのスピードは「アート」でかなり喜ばれるものです。 付加価値づくりとして、店舗の接客販売に生かされるとよいのでは、と思います。
何かを手渡す時は、日本語で「どうぞ」と言いますが、「どうぞ」は、いつも please と訳せるわけではありません。相手に何かをお願いする時は、please「どうぞ、どうか~してください。」と言えますが、手渡す場面では、pleaseではなく、
(発音:ヒア ユー アー)
といいましょう。おつりを渡す時、パンフレットを渡す時、商品を渡す時、「はい、どうぞ」と なんでも使えます ♬
また、具体的に、「どうぞ、こちらが〇〇です」と名前を入れたい場合は、
「こちらがお釣りです」
「こちらがレシートです」
などと言うこともできます。
いよいよ、別れ際、お見送りの瞬間です。ここまで英語で海外ゲスト対応をがんばった自分を褒めてあげつつ(笑)、最後の場面は、良い余韻を残し、リピートやご紹介につなげたいですよね。
「当店にお越しいただきありがとうございました。」
「〈店名〉をお選びいただき、ありがとうございました。」
「本日は、お買い上げありがとうございました。」
「またお越しください。」
「良い一日を!」
日本語では、あまり言わない言い方ですが、海外との人との別れ際には、とてもよく使う、好印象のフレーズです。
夜なら
他にも
「良いご滞在を!」などいろいろと言い換えられます。
ぜひ、Good Bye「さようなら」の代わりに 置き換えてみてくださいね。
今回は、会計の場面ですぐに使える! 接客英語フレーズ20選 〔アパレル・雑貨店レジ編〕 をみてきました。 会計や別れ際まで、好感度の高い接客をすることで、リピーター、または、他の人への口コミ紹介につながりやすくなります。ぜひ、ご自分のケースにあうフレーズを使ってみてくださいね。
ご自身のお店だけにカスタムメイドして 海外ゲスト向けの接客販売につながる施策のアドバイスと フレーズ紹介をする 店舗出張レッスンも好評中です。もし、ご興味がおありの場合は、ぜひご連絡くださいね。
接客英会話レッスンお問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み頂いてありがとうございました!
〈2022年12月20日投稿〉