「TOIECがどんな試験か、知りたい」
「自分に、本当にTOEICが必要かを 知りたい」
「試験日まで時間が無いので、少しでもコツや当日の注意点が分かれば嬉しい」
こういったお声に おこたえします。
【本記事の内容】
✔ 記事の信頼性
私たちは、客室乗務員や外資系企業で働いた経験のあるメンバー、TOEIC高得点者が集まり、“国際標準の接客” を専門として、日本・海外 両方の 大事なお客様への対応に特化した コンサルティング&研修 をしています。
個人レッスンから、飲食店・小売店、企業や学校、オリンピックや コンサート、G20ほか 多種多様な現場に関わってきました。そんな経験から、この記事が皆さまのお役に立てたら嬉しいです!
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「TOEICとはよく聞く名前だけど、これまで英検しか受けたことがないので、何が違うの?」「TOEICはアメリカの試験なの?」「随分昔に受けたことがあるけれど、最近はどんな感じだろう?」など、TOEICという言葉を見たり聞いたりしたことはあっても、詳しくは知らないという方も多いかと思います。今さら聞きづらいTOEICの基本や、知っておくと良いポイントを、TOEIC受験を定期的に20回以上している 筆者の経験をベースにお伝えします。
日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテストで、Test of English for International Communicationの頭文字をとってTOEIC(トーイック)と呼ばれます。
聞く・読む力を測る 「TOEIC Listening & Reading Test」 と、話す・書く力を測る 「TOEIC Speaking & Writing Tests」 、他にも、「TOEIC Speaking」「TOEIC Bridge Tests」がありますが、一般に、TOEICのスコアと言えば、TOEIC Listening & Reading Test(略してTOEICL&R)のことを意味します。
1979年、初めて実施された第一回テストの受験者は、わずか3,000人でしたが、毎年、着実に受験者数を伸ばしてきました。これは、企業活動のグローバル化が進み、目標スコアを設定して英語研修を行ったり、昇進・昇格の要件として活用したりというように、TOEIC L&R を採用する企業が急増したためです。現在、日本では個人による受験に加え、約2,700の企業・団体・学校が採用し、年間約153万人が受験しています(2020年度)。
TOEICは、「知識・教養としての英語ではなく、オフィスや日常生活における英語によるコミュニケーション能力を測定する」と公式ホームページでも記載されている通り、グローバルビジネスのやり取りが主な場面設定です。
TOEIC受験目的の多くが、就職・転職、また昇進のためなど、ビジネスで必要とするから、ということですので、もし、ビジネスのために英語を学ぶのではない人は、TOEICを受験する必要は特にありませんし、TOEIC以外にも多くある 別の英語検定を受けた方が良い場合もあります。(他にどんな英語の試験があるかは、別の記事でご紹介したいと思います。)
また、160ヶ国で実施されているグローバルな試験だと、公式HPで表現されていますが、ここでよくある誤解を紹介します。そもそもTOEICは、日本で開発された試験であること、そして、受験者は圧倒的に日本人が多く、日本では大変人気のビジネス英語試験ですが、世界のどこにいっても、TOEICの認知度が高いわけでも、TOEICのスコアが通用するわけでもありません。TOEICって何だっけ?と言われてしまう国や現地の人もいて、注意が必要です。
そんな場合は、自分が取得したTOEICスコアから換算して、他のテストだと、だいたいこれくらいの英語レベルだと、想像してもらうことは可能ですが、留学を考えている人(留学だと、似た名前ですがTOEFLというテスト)や、ある国の この業種の会社に就職したい、などと目的が明確な場合は、その国で(その業種で)よく使用されているテストを先に調べるなどして、より自分に適したテストを受けることをお勧めします。
とはいっても、TOEICは、日本の企業では圧倒的な信頼感があり、入社するために、また入社した後のキャリアステップとしても、重視されていることから、日本企業への就職や転職、社内でのキャリアップなど、日本企業に評価してもらえる ビジネス英語のコミュニケーションテスト を想定している人には、最もふさわしいテストと言えるでしょう。
すべての種類のTOEICのテストでは、合格・不合格で結果が出るのではなく、スコアで表示されます。まるで、体重とかゴルフのように。(笑) ですから、何回か受験すると、半年前より、どれくらい良くなったということが、数値でよく分かります。スコアは、10から990という中途半端に思える数字で表されるのですが、だいたい、下記の通りで、コミュニケーションレベルが判断されます。
初めて受験する方に知っておいてほしいのは、例えば「英検3級」「英検1級」のように、自分のレベルにあわせた問題だけが集中して出るテストではないということです。パッと見たり聞いたりした 問題が難問だった場合に、「あー、無理」とショックを受けないでくださいね。TOEICはたった1種類のテスト問題、老若男女の誰もが受けるテスト問題ですので、難問は捨てて、そうでない問題で点数を確実にとっていく、ということが初級の方には大切です。
「えー?難問の方が、配点が高いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、全部同じ配点です。逆に、あまりにも難問過ぎて、ほぼ誰も正解できなかったような問題は、その問題をカウントしない、ということもありますので、“初心者あるある” ですが「1つ前の問題が気になって、次の問題以降も、ずっと引きずってしまう」というのが一番良くありません。
また、TOEICは年に10回(現在はコロナ感染予防のため、年に8回)実施される受験しやすいスケジュールのテストで、毎回ほぼ同じレベルで問題作成がされています。ただ、そうはいっても、少し難しい、少し簡単 という違いは、どうしても生じてしまいます。990という不思議な満点の理由でもあるのですが、受験する回で不公平にならないように、受験者の平均値ほか、複雑な スコア計算方法があり(具体的な計算式は非公開)、実力が変わらないと、受験回でスコアが大きく変わることはありません。実際の正答数がそのままスコアにはならないので、仮に、「全問正解しても、数個 間違えても、990という満点スコアがとれる」ことになります。反対に、全問不正解でも0ではありません。
TOEIC L&Rの試験は、リスニングとリーディングと2つのセクションから成り立っています。まず、リスニング100問を、約45分間(Part1〜 Part4)で解いたあとに、休憩なく、リーディング100問を約75分間(Part5~ Part7)で解く、すべてマークシート形式のテストです。
リスニングの問題はすべて、1回しか読まれません。もし、会場近くで、救急車とか選挙カーの演説などのために、リスニングが聞こえなかった場合のみ、再度リスニング問題が読まれることはありますが、リーディング試験の時間中に救急車が通っても、試験時間の延長はありません。(選挙カーが試験時間に近くに来ないように、事前に通達はしているとのことです。)
それぞれのパートの特徴とパートごとの問題数などについては、別の記事でご紹介しますね。
先ほどの試験の時間(45分間リスニング+75分間リーディング)を見て、「そうかー、2時間ぶっ続けかー、大変そうだなぁ」、と感じたかと思いますが、実は、当日、座席に座っていないといけない時間は、もっと長いのです・・・。試験当日のスケジュールを、例えば、15:00-17:00に行われる、午後の部(午前の部と午後の部 があります)の TOEIC L&Rテストを例にして書くと、以下のようになります。
・14:05~14:35には到着して、受付をすませる。
・14:35~15:00 試験にあたっての説明・アンケート記入・本人確認・音のテストなどがあるので、14:35には、席についていること。
・15:00~17:00 リスニング45分間 + リーディング75分間
・17:00に試験が終わった後も、回収などで10~15分間は、すぐには立ち上がれない。
ということで、実質、約2時間30分、座席に座っている という状態になりますので、お手洗い、冷えや空腹対策ほか、心身ともに整えておく必要があります(苦笑) ちなみに、お手洗いについては、リスニング試験中の45分間はダメですが、リーディング試験が始まってからは、お手洗いに行くことはできます。だからといって、トイレに行っていた時間の延長はされません。TOEIC受験歴20回以上の筆者が、トイレに立つ他の受験者を実際に見たことはありませんが・・・。
TOEICを受けた後、ほとんどの人が口を揃えていう感想は、「時間が足りなかった~!」ということです。つまり、パッパッと 秒~分単位で回答していかないと、良いスコアにはつながりません。早く答えられるよう勉強することは何より重要ですが、とりあえず、試験日が迫っているという方がお読みでしたら、ちょっとした 以下のコツをぜひお試しください。
〔テスト当日のコツ〕
今日は頑張るぞー、と、鉛筆を削っていきがちですが、反対に、先が丸くなった鉛筆を持って行くことです。マークシートの楕円形に鉛筆で200問分、塗っていくわけですが、先をきちんと削った鉛筆では、“何度も塗り絵” することになり、そんな優雅な時間は、上級者でもありません。
英語の “U” を書くように、一回上下に往復するくらいで、選択肢にマークができる 先が太い鉛筆は、「ちりも積もれば」で、時間をロスしません。また、何より、2時間もテストをやっていると頭が疲れてきますが、それに加えて、塗るという作業にまで労力をかけると、何より大切な、問題への集中力が途切れてきます。
先が丸い鉛筆を持って行くのは、ちょっと気持ちが悪いと思う人がいるかもしれませんが(笑)そうでなければ、筆者自身もわざわざ鉛筆を丸くして持って行っていますので、よろしければ、やってみてください。
〔テスト当日のコツ〕
もう一つのコツとしては、パート1とパート2の最初に、こんな問題ですよ、という説明文が流れます。パート1では、約1分30秒間、パート2では、約30秒間も、説明文が流れますが、説明内容はいつも同じですので、特に聞く必要はありません。もし、可能であれば、リスニングのパート3や4で、どんな質問文が書かれているのか、図表はどんなものか、を先に見ておくと、パート3や4になった時に、少し余裕ができスコアアップには得策です。(リスニングの時間にリーディングを解くのは、NGですので、念のため。)
1分30秒くらいして、パート1の説明が終わって、Now, Part 1 will begin. 「パート1が始まります。」という英語のフレーズが聞こえたら、即座にパート1に戻りましょう。同じく、Now let us begin with question No.7 「では、7問目を始めましょう」という英語フレーズが聞こえたら、即座にパート2に戻りましょう。
このようなコツを試したり、実際に2時間連続で解いて、内容や時間の感覚を知るために、試験当日までに、数回は本番形式の試験問題を試しましょう。そのような時には、実際にTOEICテストを作成している ETS (テスト開発機関)が 公式に発行している問題集 「TOEIC公式問題集」を使うことをお勧めします。本番と同じナレーターが話しているなど、他の出版社の試験問題集を使うよりもメリットがいっぱいです。なぜ公式問題集か? については、TOEICリスニングのスコアアップ!Part3&4の勉強法 “頻出する質問フレーズ12の型”を覚える の記事の下部のほうで、詳しくご紹介していますので、ご参考になさってください。。
◆ 公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8 ETS出版
* 公式問題集の最新版が 問題集8です
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今回は、TOEICを初めて受ける人 必見!TOEIC試験の特徴・“当日のコツ”・受けた方が良い人とは? をみてきました。 TOEICがどんな試験か、また当日のイメージが少しでもわくといいなと思います。何でもそうですが、初回というのは、緊張もあって、どんな人でも、なかなかベストスコアは出しにくいものです。幸い、試験は頻繁に実施されていますので、いつまでにどれだけのスコアが必要という期限がある場合は、それまでに数回受けられるように、計画することをお勧めします。
今後は、具体的なパート別の解き方や勉強の仕方についてもご紹介しようと思いますが、もし、短期間で集中して、自分の課題や自分に合った勉強法を知りたいという場合は、TOEIC満点講師を含む、TOEIC高得点の講師が、全力でサポートさせて頂きます。TOEICのみにフォーカスした、1人1人に合ったカスタムメイドの10回完結レッスンに、ご興味がおありの方は、ぜひご連絡くださいね。TOEIC集中レッスン / 接客英会話レッスンなどの お問合せはこちら→ https://4cs-i.com/contact/
それではまた次回、お会いしましょう。最後までお読み下さり、ありがとうございました!
〈2021年12月13日投稿〉