こんにちは。
VIP接遇・マナー・接客英語・異文化対応の研修を提供する
フォーシーズインターナショナルです。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ゴールデンウィークも終わり、一気に初夏の陽気ですね。
さて、前回に続いて今回も航空会社の受験準備編。英語面接でのお役立ちフレーズをお届けします。
前回は、
・入室時のあいさつ
・自己紹介
・志望動機
について基本表現をご紹介しました。(こちらの記事 → エアライン英語面接の基本フレーズ10選 Part1)
今回は
・面接官の言ったことが聞き取れなかったとき
・質問の意味が分からないとき
・ネガティブな質問をされたとき
・別れ際のあいさつ
についてお話させていただきます。それでは始めていきましょう。
面接に向けて十分に準備をして臨んでも、本番では、思いもよらない質問がされることもあります。以前、ある生徒さんからこんなエピソードを聞いたことがあります。彼女は面接でこんな質問をされて戸惑ったそうです。
彼女は聞きなれない ”principle” という単語に 一瞬、頭が真っ白になってしまったとのこと。そして、そのまま黙りこんでしまった彼女は、面接中に気持ちを立て直すことができず、緊張と焦りで半泣き状態。 残念ながら、その面接を通過することができませんでした。
面接のあと、一緒だったほかの受験者に、聞き取れなかった言葉の意味を聞いてみたところ “principle” というのは「信条」とか「主義主張」という意味。 面接官は、「あなたのモットーは何ですか?」と聞きたかったはず、と教えてもらったそうです。
じつは彼女、人とのつながりをとても大切にする心温かい素敵な女性。普段からお世話になった方には、必ず後日、心のこもった直筆の手紙で感謝の気持ちを表すことを大切にしていました。「質問の意味さえわかっていたら、ぜったいにそのことを話したのに・・・」と、とても残念がっていました。
さて、ここで質問です。こんな素敵な女性があえなく一次面接で落ちてしまった理由は、いったい何でしょう?
そうです。
彼女に欠けていたもの。それは、聞き返す勇気。
もしこのとき、彼女の口から
(繰り返していただけますか)
(もう一度、お願いできますか)
の一言がとっさに出てきたら、きっと最後まで笑顔で受け答えができたことでしょう。
「英語が聞き取れない」ということは誰にでもあることです。そんな時には焦ることなく、ぜひとも、聞き返していただきたいと思います。
そして、ここでもやはり注意すべきは、くれぐれも 丁寧な表現 を使うこと。
“What did you say ?”
“Can you repeat ?”
のようにカジュアルな言い方や
“Repeat it, please. “
のように、単に ”please” を付けただけでは配慮が感じられず、面接には不向きです。気を付けましょう。
それでは、言っていることは聞き取れたのだけれど、面接官の意図がいまいちわからない。そんなときはどうしたらよいでしょう?
最終面接ともなると、ほとんどのエアラインが個人面接を行います。受験者1人に対して複数の面接官が1時間ちかくかけて、じっくり話を聴きながら、その人の考え方を深く掘り下げることもあります。だからこそ、面接官の意図 をしっかり汲んだ上で、自分自身をアピールする必要があるのです。
ところで、英会話の際に見られる日本人の悪い癖として、
「わかったフリをする」
「笑ってごまかそうとする」
というご意見をよく耳にします。心当たりはありませんか?
気持ちはよくわかりますが、面接では絶対に避けましょう。面接官の真意がよくわからないのに、「きっとこんなことを聞いているんだろうな」と早合点して的外れな答えをしたら・・・きっとあなたのことを正当に評価してもらうことは難しいでしょう。
例えば、
“Was there anything you got really involved in when you were in university?”
(大学時代にあなたが本気で打ち込んだことはありますか?)
と質問されたとします。
こういう質問によって、面接官は 受験者が夢中になって取り組んだ事柄を通して、
その人が自社にどんな貢献をしてくれる人材なのかを 見極めようとしています。
だから、話の内容は大学のゼミのことでもいいし、部活動やアルバイト、ボランティア活動などジャンルは問わず、具体例をこたえればよいのですが、こういう自由度の高い質問は、意外と答えづらいもの。
逆に、
“Did you work part-time when you were a college student?”
(学生時代にアルバイトはしていましたか?)
とピンポイントで聞かれた方がずっと答えやすいですね。そんなときにはぜひ、ご自分から会話の舵をとってみましょう。
(様々な活動に積極的に取り組んで参りましたが、今日は、ボランティア活動で 困難な課題に挑戦した体験についてお話してもよろしいでしょうか。)
こんな風に、 自分が話しやすいテーマを挙げて、面接官の反応を見てみるのも一つです。面接官が関心を示せば、きっと自信をもって 話を進められることでしょう。
もしも、面接官の意図が全くわからない場合は 正直にそのことを伝えてみましょう。
(~という意味ですか?)
(その状況で私がどのように対応したかをお知りになりたいのでしょうか?)
(失礼ですが、ご質問について伺っても良いですか?)
慌てず、ひるまず、丁寧に
これがポイント! 面接官の意図をしっかりと理解した上で 率直に答えることが大切です。
さて次は、多くの方が苦手とされる ネガティブな質問 についてご説明しましょう。
例えば、
“What is your greatest weakness?”
(あなたの最大の短所は何ですか?)
“What is your biggest mistake in your life?”
(あなたの人生最大の失敗は何ですか?)
など、自分の弱いところやダメな部分を さらけ出さなければならないような質問のことです。
「聞かれたくないなあ…」と思う方は多いのではないでしょうか? でも、ご安心ください! ネガティブな質問をされたからといって あなたのマイナス面を強調する必要は全くありません。
まずは、面接官の目線 になって考えてみましょう。そもそも、ネガティブな質問をする意図って なんだと思いますか?
例えば「短所」についての質問。
これには次の3つを確かめる意図があると考えられます。
1.受験者は自分を客観視できているか。
2.その短所がキャビンクルーやグランドスタッフにとって致命的でないか。
3.その短所について改善・対策の努力をしているか。
自分の短所を知っている人とは、自分のことを冷静な目で見ることのできる人。
この世にパーフェクトな人はいませんから
“I have no weakness.”
(私には短所なんてありません。)
と言い切ってしまうような人よりは 自分の短所をちゃんと認めた上で、それを克服しようと努力している人のほうが 好感が持てますよね。
ただし、その短所が
” I am not very punctual. I cannot get up early in the morning.”
(時間にルーズなところがあって。朝早いと起きれないんです。)
なんていう方は到底エアラインには向きませんね。(というか、社会人として辛いですね・・・)
つまり、ここで伝えるべきは 長所にもなりうる短所 です。
例えば、“flexible” という言葉。 本来であれば「柔軟性がある」という意味で キャビンクルーには必須の特性です。ただし、裏を返せば人に合わせすぎてしまい 「優柔不断」につながる可能性も。これをうまく料理するのです。
例えば、
(私は柔軟性がありすぎて、人の意見に左右されてしまうことがあります。ですから、重要な決断をするときは自分の気持ちに耳を傾けるようにしています。)
というように。 ぜひ ”flexible” の部分にあなたの長所を当てはめて あなたらしい文章を作ってみてくださいね。
さあ、いよいよ面接も終盤。面接官からの様々な質問に笑顔で答えて あなた自身の魅力をしっかりとアピールできたら ゴールはもうすぐです。
「第一印象が何より大切」
というお話を前回しましたが、2番目に重要なのは この別れ際の印象といっても過言ではありません。
以前、働いていた航空会社の接客インストラクターから こんな言葉をいただいたことがあります。
“The best service always leaves the best feeling.”
(最高のサービスは最高の気分を残す)
つまり、その人が去った後、相手がどんな「気分」になっているか、がすべてだと。
さて、では受験者が立ち去った後、面接官に最高の気分を残すためには、何が大切でしょうか?
そうです。
やっぱりここでも 挨拶 がとても大切なのです! ちなみに日本語では、面接が終わったとき「以上で面接を終わります。」などと言われることが多いですが 英語ではどんな風に切り出されるでしょうか。
“That’s all for today’s interview.”
(今日の面接は以上です。)
と、直接言われることはむしろ稀で よく聞かれるフレーズはもっと間接的。
(今日はお越しくださりありがとう。お会いできて光栄でした。)
などと、スマートな挨拶でしめくくる面接官が多いです。
そんなときは、すかさず立ち上がって退出するのがマナー。椅子からすっと立ち上がり、
(お時間をいただきありがとうございました。本日はお目にかかれて光栄でした。)
(本日は面接してくださりありがとうございました。素晴らしい時間でした。)
と笑顔で伝えましょう。アイコンタクトも忘れずに。そして姿勢を正してドアに向かって颯爽と歩きます。この時もしっかり見られていますよ!
最後、ドアを出る前にもう一度向き直ります。面接官全員を見ながら最高の笑顔で、
と伝えて部屋を出ます。 ドアを閉めるその瞬間まで微笑みは絶やさずに。
これできっと、あなたは ”best feeling” を残せるはず! あなたが立ち去った部屋で、面接官が、「もう一度会いたい!」 と思ってくれたら、もうあなたは合格者です。
いかがだったでしょうか。エアライン受験で必須の英会話面接の極意をお伝えしました。ぜひ今日から、鏡の前で練習してみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました。
See you again!
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